20代を筆頭に急増するスマートフォンユーザー
インターネット広告のデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)は、スマートフォンの利用実態調査の結果を11月4日発表した。この調査は2010年9月に同社が発表したスマートデバイス利用実態調査から更に一歩踏み込んだ、スマートフォンに特化した調査となっている。
2010年9月の調査(この調査では16~19歳の利用率は未調査)では、スマートフォンの年代別利用率は20代~40代においてほぼ同率で、就業者の利用が中心であった。今回の調査では、20代を中心に急激な増加を見せ、スマートフォンが急激に普及したことが推測される。
スマートフォン・フィーチャーフォン利用者ともに、「メール」をもっともよく利用している。しかし、スマートフォン利用者が次によく使う機能である「サイト閲覧」「検索」でのフィーチャーフォン利用者のポイントは低い。このことから、スマートフォン利用者は携帯電話を「メール」「電話」といった『コミュニケーション』のツールとしてだけでなく、「サイト閲覧」「検索」を行う『メディア』として利用していることが判明したとしている。
商品・サービスを購買する各プロセスを「情報入手」「検索」「比較検討」「購買」「情報共有」の5項目に分け、各チャンネルの利用率を調査したところ、スマートフォンは5項目中全項目で3位以上であり、フィーチャーフォンでは「検索」「情報共有」2項目においてのみ3位以内であった。このことから、スマートフォンは広告として活用するメディアとして有効であるとしている。
スマートフォンならではの「ながら利用」
スマートフォン利用者は、テレビやPCインターネットを見ながら気になった商品・サービスをスマートフォンで「検索」「購入」することが多い。またその場合に見ていたテレビ番組のジャンルは「TVCM」が上位に入っており、「ながら検索」では4位、「ながら購入」では1位となっている。そのため、スマートフォンはTVCMと合わせた広告プランニングが有効であるとしている。
スマートフォンの店頭誘導効果
スマートフォンのほぼ全ての端末に内蔵されているGPSの利用率は高く、スマートフォン利用者の半数近くがGPSを用いて店舗まで行ったことがある。GPSを使った行動体験率では、GPSを用いて店舗を検索したことがある人はスマートフォンがフィーチャーフォンの2.5倍、GPSを用いて店舗に行ったことがあるのはフィーチャーフォンの2.8倍、GPSを用いて言った店舗で商品を購入した割合は3.4倍となった。このことより、スマートフォンは店頭での購買行動に影響を与える効果があることが判明したとしている。

デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)
http://www.dac.co.jp/