農業にICTを
株式会社NECは、3日、石川県の小松市農業協同組合(以下 JA小松市)の農家に、農業ICTクラウドサービスの提供を開始した事を発表した。
このサービスは、本年5月末から全面稼働を開始。生育過程などを数値化することにより、生産力向上と人材育成に貢献することが出来るとのこと。
クラウドを利用し、効率的に生育
このサービスは、ネットワークを介てセンサや端末からのデータを集約するM2M(Machine to Machine)ソリューション「CONNEXIVE(コネクシブ)」を、施設園芸の監視に活用したもの。
小松市のトマト栽培を行っているハウス内に温度・湿度などのセンサを設置し、データを自動収集。データは、NECで自動的にグラフ化される。農作業の計画・実績や、農薬散布の回数・量などをweb上で記録できる営農日誌機能も提供しており、過去実績の閲覧も容易となり、生産者の利便性を向上させている。
また、得られたデータと収穫量や品質などの創刊を分析することで、最適な栽培環境の検証へと繋がる。さらに発展させて、得られた知見や営農日誌の記録を基に、栽培マニュアルを作成し生産者間で共有することも予定しており、生産技術の底上げと産地の結束力強化を目指している。
社会ソリューションのために
NECグループは、「2015中期経営計画」を掲げ、安全・安心・効率・公平という社会価値を提供する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進ししており、特に、中核領域の一つであるビッグデータ事業の強化を進めている。
このサービスを導入した農家からは、「ハウス内の環境が把握できるので、対応が必要なことが分かった」、「導入した農家同士で情報交換を行う機会が増えて、ノウハウの共有や作業の改善活動を行うようになった」などの評価を得ているとのこと。

株式会社NEC
http://jpn.nec.com/index.html