欧州市場にスマートフォンの投入開始
パナソニック モバイルコミュニケーションズは、2012年3月から、欧州市場にスマートフォンの投入を開始する。
1971年、クウェートで自動車電話の販売を開始したことが最初の海外市場への参入。その後1992年にGSM方式対応の自動車電話の販売、1998年には海外携帯の累計販売台数は1000万台を突破。また2003年には年間販売台数が890万を超えた。しかし2005年、市場環境の変化や開発リソースの問題で海外市場からの一時撤退を余儀なくされた。携帯電話の仕様が日本と海外市場で大きく異なっていたのも理由の一つだ。
今回、再び海外市場に出る理由について、
1. 日本市場の成長性が鈍化している
2. スマートフォンが普及により国内のグローバル化が進んでいる
という点を挙げている。
現在はスマートフォンが携帯電話の主流になり、市場環境が大きく変化した。ネットワークも世界共通の3Gをサポートする端末が増え、日本と世界で求められる製品の仕様が共通化されつつある。日本市場だけで携帯電話事業を続けるのは非常に困難であり、日本もまたグローバル市場の一部という認識なのだそうだ。
世界でも通用するパナソニックモバイルの強みとは
パナソニックモバイルの強みは「薄型短小技術」「AV技術」「ブランド力」「グループ全体のビジネスインフラ」だろう。パナソニックグループで培った最先端のAV技術を搭載。さまざまなAV機器とつながり、映像連携やリモートコントロールなど便利で快適な使い方を展開する。
2012年度には欧州で150万台の販売、2015年度には海外で900万台、日本で600万台(計1500万台)の販売を目標。ブランド認知の強化と商品ラインアップの拡大を目指す。
グローバル端末の開発は日本を中心に行い、マレーシアの工場で生産。販売では欧州の販売会社と提携、迅速かつ低コストの立ち上げを目指す。
ロードマップは3つのフェーズで計画。第1フェーズは欧州の通信事業者向け、第2フェーズでは中国や米国など、第3フェーズではアジアを中心とした新興国。すでに欧州の主要な通信事業者とは商談済みだという。
近い将来、世界のスマートフォンといえばパナソニックという時代がやってくるのかもしれない。
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