TOA株式会社にACR技術を提供する
ACR(自動コンテンツ認識)技術の開発を手がける日本エヴィクサー株式会社は、業務用音響機器・カメラ映像機器専門メーカーのTOA株式会社にACR技術を提供すると発表した。
今回行う技術提供においては、防災無線スピーカーから出る音に情報を埋め込んで、スマートフォン等のデバイスに避難情報を送信することが可能となる技術である。
TOAの防災対策ソリューションである防災無線スピーカーから、エヴィクサーのACR技術を用いて音響透かしを埋め込んだうえで緊急放送として送出し、スマートフォン等のデバイスで認識することにより、字幕や画像、映像で情報を伝達するようになっている。
技術提供の内容
技術提供の内容は、(1)インターネット通信のない環境下のスマートデバイスへの情報提供、(2)防災放送の音域に対応した透かし埋め込み技術、(3)長距離伝達スピーカーによる広範囲な情報伝達、(4)既存の音響設備のみで情報伝達が実現可能、の4つになっている。
(1)は電波や無線LANのない屋外や地下、災害時のようなインターネットの繋がりにくい環境でも情報伝達が可能となる技術である。
(2)は一般的な透かし技術は人間にほぼ聞こえない高い周波数(18kHz周辺)を使うのだが、一般的な防災放送ではその帯域の音を出すことができない。だがこの技術により防災放送の音域から出る(12kHzまで)という、帯域にも透かしを埋め込むことが可能となる。
(3)はホーンアレイスピーカーと組み合わせることで、キロメートル単位の広範囲にわたり情報伝達が可能となる。
(4)は、これにより非常用の音響設備といった特殊な音響設備が不要になる。

日本エヴィクサー株式会社 プレスリリース
http://www.evixar.com/