柳田国男「遠野物語」、吉川英治「私本太平記」が公開
電子図書館「青空文庫」は元日、新たに柳田国男、吉川英治、室生犀星など12人の著作を公開した。これは、著作権の保護期間が過ぎたことに伴うもので、PC/スマートフォン/タブレットなどのデバイスで無料で読めることとなる。
日本の著作権法では現在、作者が亡くなってから50年後までを保護期間と定め、作品の複製やインターネット上に置いたりする権利を著作権者に独占させる形をとっているが、昨年末にこの制限が解かれたことによる。
吉川英治の当初公開分は「私本太平記」で、続いて「宮本武蔵」「鳴門秘帖」、さらに「三国志」も公開される予定という。また、柳田国男、室生犀星、中谷宇吉郎も、早めに公開される見込みだ。
なお、この保護期間については、没後70年間への延長が論議されており、決まると過去に過去に遡って適用される可能性もある。元日の公開は、これへの反対をアピールするものでもあるという。
<2013年(当初)公開分リスト>
・秋田雨雀「三人の百姓」
・飯田蛇笏「秋風」
・小倉金之助「黒板は何処から来たのか」
・西東三鬼「秋の暮」
・妹尾アキ夫「凍るアラベスク」
・土谷麓「呪咀」
・中谷宇吉郎「雪」
・正木不如丘「健康を釣る」
・正宗白鳥「心の故郷」
・室生犀星「抒情小曲集 04 抒情小曲集」
・柳田国男「遠野物語」
・吉川英治「私本太平記 01 あしかが帖」

「青空文庫」
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