現場のワークスタイルの変革と品質・安全向上を目的
大林組は18日、建設現場で施工管理をする技術職全員に、タブレット端末をこの8月から配布すると発表した。端末約3,000台を現場に導入することで、BIMなどの新しいICTを組み合わせてワークスタイルの変革を促進、品質・安全管理の向上や業務効率の大幅な改善を図り、顧客への良質な建設物提供を目指す。
この背景は、建設物毎に仕様や施工方法、使用される部材、人員構成などが異なり、また施工中も顧客ニーズから改善や施工計画の変更が生ずることから、確認用図面や資料などの閲覧・確認と結果の書面への反映(作成・更新)を、実際の現場で行うのが有効と判断したもの。
既に品質検査業務では、タブレット端末を利用した現場検査支援システム(配筋検査システム、設備検査システム、仕上げ検査システム)を開発・運用し、効果を上げているという。
同社は今回のタブレット端末導入で、機動性や視認性を最大限活かし、現場に居たまま情報の確認や業務処理ができる環境整備と、現場での発生事象への即応体制を確立する。
さらに、作業指示などの「見える化」で現場作業員との共通理解を一層深め、指示内容の水平展開を容易にするとともに、同システムの全国の現場への展開を加速させるとしている。
なおセキュリティー対策としては、全端末に電子証明書とMDM(モバイル・デバイス・マネジメント)を導入、ネットワークへの接続を登録端末に限定し、万一の盗難・紛失にもパスワードによるロックと自動フォーマット/リモートワイプによりデータ保護を図る。

発表記事
http://www.obayashi.co.jp/press/news20120718_01