業務用スマホ紛失の影響は?
マカフィーとPonemon Institute社は、2012年7月17日、「The Lost Smartphone Problem」とのタイトルで、組織における従業員が所有するスマートフォンの紛失・盗難件数と、その影響を明らかにすることを目的とした調査の結果を発表した。
調査対象となった企業は、439社で、スマートフォンの盗難・紛失数は、合計で142,706台、一社平均324台という結果となった。
業界別にみると、「医療・医薬品(6.5%)」、「教育・研究(6.3%)」、「公共事業(5.5%)」、「小売業(4.9%)」との回答が上位を占める結果となっており、さらに、内訳をみると、「従業員に業務用として支給している会社所有(62%)」、「個人が業務用として所有している、いわゆる“BYOD”として利用されているもの(38%)」と言った割合になっている。
また、「紛失場所」については、「自宅やホテルの部屋など職場から離れて仕事をしている間(47%)」、「移動中(29%)」、「職場(13%)」、「紛失場所について覚えがない(11%)」との結果となった。
「信用」低下が最大のリスク
「紛失した際、危険にさらされるビジネス情報」については、「連絡先リスト・住所録(62%)」、「Eメール(58%)」、「インターネットの認証情報(52%)」といった回答が半数を超える結果となり、ビジネスでの信用低下が最大のリスクであることを改めて示しているようだ。
なお、「紛失した」スマートフォンのうち、回収されたのは、一社平均21台、合計9,298件となり、戻ってくる確率が1割にも満たないという厳しい現実を浮かび上がらせる結果となっている。

マカフィーブログ「スマートフォンの紛失率、年間で約5%」
http://www.mcafee.com/japan/security/mcafee_labs/blog/