「消費者数百万人への聞き取り調査」が示すもの
米国時間2012年8月6日、Kantar Worldpanel ComTechが、「欧米のスマートフォン市場」に関する月例調査の結果が公表している。
同社によれば、調査は毎月数百万人の消費者から聞き取る方式で行われているそうで、その調査結果によると、7月8日までの3か月間をみた場合、イギリス・ドイツ・フランス・イタリア・スペインの5つの市場では、韓国Samsung社が、全てのスマートフォン販売数の45%を占めているのに対して、米Apple社のシェアは16%にとどまっているとのこと。
また、OS別にみると、「Android」のシェアは66%となり、前年同時期の43%から1.5倍増の勢いで、オーストラリア市場でも、全てのスマートフォン販売台数の60.5%を占めている。しかし、アメリカでのシェアは51%強にとどまった。
アナリストによれば、米国では、「iPhone」と「Android」端末の間に、大きな価格差はないのだが、欧州の市場では、「iPhone」に、プレミア価格が付けられているそうだ。ちなみに、プレミア価格とは、希少価値や在庫切れのために、定価よりも高額に設定される価格のこと。つまり、消費者が選択する基準が、欧州と米国では異なるケースが少なくないともいえよう。
MicroSoftは「二兎を追うもの・・」に陥るか?
気になるのは、「Windows Phone」が、5%以上のシェアを獲得した市場が生まれていない点。「Windows8」や「WindowsRT」を搭載して、10月発売が計画されているタブレット「Surface」への期待感を考えると、MicroSoft社には、ある程度の“サイズ”が必要なのかもしれない。

Kantar社 プレスリリース
http://www.kantarworldpanel.com/News/Samsung