nanoUIMカードの提供を開始
NTTドコモが11月から、SIMロックフリー(ロックを解除してある)端末で使用できるnanoUIMカードの提供を始めた。nanoUIMカードは、iPhone5で採用されているnanoSIMカードと同じもの。国内で販売されているnanoSIMカード採用端末は、iPhone5とiPad miniのWi-Fi + Cellularの2機種のみ。今回のドコモの対応は、iPhone5の使用を公式に容認するということを意味している。
ソフトバンクに続いてauがiPhoneの取り扱いを始め、契約者の流出など、ドコモの経営にはさまざまな影響が出ている。平成24年9月中間連結決算では、ソフトバンク、auが前期比で営業利益増の見通しを示したのに対し、ドコモは、9000億円という従来の見通しから8200億円(前期比6.2%減)に下方修正している。
海外の端末を入手し使用
ソフトバンク、auは、いずれもSIMロックの解除に対応しない方針。このためiPhone5を使いたいドコモユーザーは、海外で販売されているSIMロックフリーのiPhoneを入手する必要がある。こうした手間に加え、料金的に高くついたり、機能に制約があったりと、不利な点も少なくないが、それでもiPhone5を渇望する声は少なくない。
これまでドコモユーザーがiPhone5を使用するためには裏技的に、契約している端末のSIMカードをカットして「nanoSIMカード」のサイズに無理やり合わせるしかなかった。当然、失敗することもあり、あくまで自己責任の対応となっていた。その点、今回のドコモの〝英断〟によって、ドコモユーザーは大手を振ってiPhone5に乗り換えることができるというわけだ。
通信機能に一部制限も
注意点として、SIMロックフリーのiPhone5は、ドコモのSIMカードを装着した場合、端末側の仕様によってFOMA(W-CDMA)の2GHz帯しか利用できず、Xi(LTE)およびFOMAの800MHz帯と1.7GHz帯は使えない。
契約形態は従来と同様、nanoSIMカードでもドコモのネットワークに対応した料金プランで契約できる。ドコモ回線を新規に契約する場合、SIMカードの発行手数料は無料。新規契約時は契約事務手数料3,150円がかかる。また、ドコモのSIMカードを単体で入手する場合には、ドコモショップの店頭に、利用予定の端末を持ち込む必要がある。

ドコモnanoUIMカードの提供について
http://www.nttdocomo.co.jp/info/notice/