曲げられない女とまっすぐな男

なぜか日テレとフジで、同じようなドラマが重なった。

曲げられない女・荻原早紀（菅野美穂）は、大手法律事務所に勤めながら司法試験を目指すパラリーガルである。

「正確に言っておきたいので」が口グセで、よく「萩原（はぎわら）」と間違えられる苗字を、「荻原（おぎわら）です」といちいち訂正するような几帳面な性格だ。

その不器用な性格から、所長にさからって法律事務所をクビになり、同じ事務所の弁護士だった恋人・正登（塚本高史）のプロポーズも断ってしまう。

ついでに、大好きなチーズも「司法試験に受かるまでは」と、9年間も食べるのをガマンしている。

そんな彼女と正反対の性格の、高校時代のクラスメートで主婦の璃子（永作博美）と、警視庁のキャリア官僚・藍田（谷原章介）の2人の友人。

長年友達のいなかった早紀。やっとできた友人も、「自分のことを理解してくれない友達は必要ない」と切り捨ててしまう。


まっすぐな男・松嶋健一郎（佐藤隆太）は、建設会社に勤める真面目な男。こちらは、真面目な上に“バカ”がつくほどのお人よしである。

仕事関係のパーティーで、健一郎が落とした招待状を拾い、彼の代理に成りすまして料理を食べていた栗田鳴海（深田恭子）と出会う。

自分勝手で自由奔放な鳴海を、正しい道に戻してやろうとしているうちに、健一郎は彼女にどんどん惹かれていく。

早紀も健一郎も、妥協することなく自分の信念を貫く、まがったことの嫌いなタイプの人間である。ドラマなので誇張しすぎのところはあるものの、自分を曲げて周囲に合わせなければいけない場面にぶつかるということは、誰にでもあるように思う。

もう少し要領よくやれないものか…とイライラさせられるこの2人、最終的にこの性格が“吉”と出るのか“凶”と出るのか、見届けたい。




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