モーニング・コミックス
『特上カバチ!!』田島隆/原作・東風孝広/作画。
「カバチタレ!」の続編
『特上カバチ!!』は、2001年1月11日~3月22日まで、フジテレビで放送されていた
『カバチタレ!』の続編である。
といっても、『カバチタレ!』は、田村希美(常盤貴子)と栄田千春(深津絵里)、女同士の友情がメインのドラマだったので、『特上カバチ!!』のほうが、より原作に近い設定になっている。なお、『特上カバチ!!』では、
高橋克実が栄田千春を演じている。
TBSテレビ系『特上カバチ!!』日曜夜9時放送
「カバチ」とは、広島弁で
「屁理屈」のことらしい。たしかにドラマ内には、屁理屈に近い法律解説がたくさん出てくる。
主人公の田村勝弘(櫻井翔)は、行政書士を目指して勉強中の行政書士補助者。弁護士のドラマは多いが、行政書士にスポットがあたったドラマは珍しい。
弁護士と
行政書士の違いであるが、弁護士は依頼人の代理として法廷に立てるが、行政書士は役所に提出する書類などを、本人に代わって作成するのが仕事。弁護士と行政書士の中間ぐらいのポジションにいるのは、
司法書士だ。
検備沢法律事務所の検備沢京子(浅野ゆう子)が、
「法で人を救うには、弁護士になるしかない」と言っているが、裁判は時間がかかり、弁護料は高い。まだまだ法は庶民を救ってくれないという印象がある。
共演者は、田村の働く大野行政書士事務所の所長に中村雅俊、先輩に遠藤憲一、教育係に高橋克実と、芸達者がワキを固めている。
そして、ライバル?!に、「ゆとり~」と田村を見下す住吉美寿々(堀北真希)。堀北真希は素直な役が多いが、『特上カバチ!!』では、おもいっきり負けず嫌いで男嫌いな美寿々を演じている。難点は、堀北真希が「敏腕行政書士」に見えないこと。深津絵里のほうが適任だったように思う。
借金問題や連帯保証人などの重たいテーマを、派手なCG、
「特上クイズ」を挿入、番組終了時に視聴者にプレゼントを贈る、などの演出で軽くしているが、残念なのは、画面がごちゃごちゃしすぎていることだ。いくら漫画が原作だからといって、遊びがすぎるとうっとおしい。
特上カバチ!!公式サイト