1971年の秘密会談で握手を交わす、当時のキッシンジャー米国務長官と周恩来中国首相田舎に生まれるか都市かで死亡賠償金が異なる話
今朝方、午前5時の新聞各社別アクセスランキングを探ってみた。
読売新聞では、昨夜結果が出た衆院北海道5区補欠選挙の記事がトップに来ているなどのなかで、産經新聞で「戸籍で異なる命の値段」との見出しの記事がランキングトップにあるのが目をひいた。
記事は、中国江蘇省北部の町で、3歳の男児をBMWを運転する男が轢いてしまうという事故を起こしたが、救急車を呼ぶなどの救命措置をとるどころか、男は、さらに3回にわたって男児をBMWの車輪で踏みつけ、故意に死亡させた事件を報告している。
「警察の調べに対して男は、(事故被害者の)治療費より死亡させた方が安い」と考え、このような残忍な行為に及んだという。中国では交通事故でケガをさせた場合の医療費や慰謝料は死亡時の10倍を超える例があるとも記事は報告している。
また、中国では「戸籍による賠償金の差」があるという。
戸籍が「都市戸籍」「農村戸籍」とに分かれ、出生が都市部か農村かで区別されている中国だが、
死亡事故の場合、被害者が都市戸籍なら賠償金は53万元ほどだが、農村戸籍なら24万元と半分以下に減額される。ケガをさせた場合も慰謝料は半分以下だ。
ということが「道路交通安全法実施条例」で決まっているという。
都市と農村の間の大きな所得間格差が経済の実態として中国には存在する。人が交通事故で死亡した場合の慰謝料が、その戸籍の所在地で異なるということに、日本人の感覚からすれば違和感を持つが、これは、現在の中国国内にける、深刻な経済格差の実態からくるものなのだろう。
農村出身者が経済的に成功する例が少ないという、希望なき現実を語るものでもあり、一方、出身地による社会的身分の固定化を常態化させるものだ。
毎日新聞のランキングは「中国:反日デモ内陸部で続発 若者、社会への不満」がトップに来ていた。
この所、内陸部の都市で頻発する尖閣諸島問題に端を発する反日デモが農村をかかえる内陸部に住む人々の不満のはけぐちとして行われていることは間違いない。
デモが続ば、やがて、その批判の矛先は中国政府へと向くだろう。「戸籍による賠償金の差」という問題は、デモに参加している学生をはじめとした中国国民が、政府に対して回答を求めている方程式の一つなのかもしれない。
その他のランキングトップは以下の通り。
朝日新聞
「マグロ漁脅かす海賊 中国の漁船、ソマリア避け日本へ」
時事通信
「アロンソが今季5勝目=小林が8位−F1・韓国GP」
共同通信
短期ホームステイの中学生に強制わいせつ 容疑で里親逮捕